バルブクリアランス調整


 

今回はBMC AタイプやBタイプエンジンの様なプッシュロッドタイプのOHVエンジンのバルブクリアランスの調整について説明して見ます。
良く言われる様に、機械の可動部分にはある程度の遊びが必要で、遊びがないと円滑に動きません。ただその遊びも適正な大きさでなければ
不具合を起こしてしまいます。バルブクリアランス(ロッカーアームとバルブステムエンドとの隙間)も大きすぎれば異音が出たり出力低下の原因
になりますし、小さ過ぎればバルブの閉まりが不確実となりエンジン不調、出力低下の原因となります。
この作業はそう頻繁に行う必要があるものではありませんが、エンジンからのカチカチ音が気になるとかアイドリング時のエンジンの振動が
以前よりも大きい様だ、と云った時原因として考えられますので比較的簡単な作業ですからご自分でやって見ては如何でしょう。

先ず、調整をするのに必要な基準値は各マニュアルを参照してください、その際必ず数値と一緒にCOLD又はHOTと書いてあると思います。
COLDはエンジンが冷えた室温状態数値です、HOTはエンジンが水温80度前後の時の数値です。


調整作業は先ずロッカーカバーを取り外します。
調整はバルブが完全に閉じている時に行わなければなりません
が、その順番はMG系のマニュアルに依れば以下の通りです。

 No1バルブ調整時    No8バルブは全開
 No3  〃         No6   〃
 No5  〃         No4   〃
 No2  〃         No7   〃
 No8  〃         No1   〃
 No6  〃         No3   〃
 No4  〃         No5   〃
 No7  〃         No2   〃

これでエンジンを二回転させれば調整出来ますが、もう一つ
別な方法として、No1シリンダーを圧縮上死点に合わせれば
その状態で爆発順序が1342のエンジンであればNo1シリンダー
のIN,EX No2シリンダーのIN No3シリンダーのEXが調整
出来、次にNo4シリンダーを圧縮上死点に合わせれば残りの
バルブが調整出来ます。ただし、KENTエンジンのような爆発順序が1243の場合はNo2と3が入れ替わります。
実際の作業は規定の厚さのシックネスゲージをロッカーアームとバルブステムエンドの隙間に差し込みマイナスドライバーでアジャストスクリュー
の頭を押さえてレンチでロックナットを緩めます、そしてアジャストスクリューを若干緩めてスムースに回転する事を確認して次に閉めこんで行くと
硬くなるところが有ります、そこからさらにほんの僅か締め込みロックナットをロックします。そしてシックネスゲージを引いて隙間を確認しますが
若干抵抗を感じる程度に引ければOKでしょう。又シックネスゲージは必ず引いて使うのが基本です、押して使うと厚さによってはゲージを折り曲
げてしまいます。この作業を8箇所行って完了です、最後にロックナットのロック状態再確認して下さい。
参考までに主な車の基準値は、

  MG ミジェット Aタイプ IN&EX  0.3mm(COLD)
            1500 IN&EX  0.25mm(COLD)
  MGA&B         IN&EX  0.38mm(COLD)   
  TR2,3&4       IN&EX   0.25mm(COLD)